乳がん検診
乳がんは、乳腺に発生する悪性腫瘍であり、1996年から女性の罹患率で第1位になっています。生涯のうちに乳がんにかかる女性は、現在11人に1人。今後もさらに増えていくと予想されます。
乳がんの発生は、30歳代後半から急激に増え始め、40歳から50歳代にピークを迎えます。最近では、60歳前半で再びもうひとつのピークがやってくる傾向があります。
検診方法
当協会の乳がん検診は女性の専門スタッフが行います。
- マンモグラフィ検査
マンモグラフィとは乳房X線検査のことで、乳房を斜め・上下から挟み、平らにして撮影します。検査時間は、10分程度です。乳房の圧迫により少しの痛みを伴いますが、写真の質も向上し、放射線被ばく量も少なくできます。痛みがあっても、乳腺を固定するまでの最低限の圧迫が必要となりますのでご了承下さい。
*生理前には、ホルモンの関係で乳房が張って痛むことがあります。マンモグラフィ検査は生理の前後1週間を避けると痛みが少ないようです。 - 乳房超音波検査
乳房にプローブ(超音波をだす器具)をあてて乳房の組織を観察する検査です。検査時間は、15分程度です。体に害はなく、痛みも伴わない検査です。妊娠の有無に関わらずできる検査ですが、当協会では、乳房超音波検査のみの検査は行っておりませんのでご了承下さい。
マンモグラフィ検査と乳房超音波検査
マンモグラフィ検査では、細かい石灰化を作るがんに対して非常に有効です。一方、乳房超音波検査では、しこりを作るがんに対して非常に有効です。マンモグラフィ検査では、乳腺の割合が診断に影響します。乳腺の量の多い方(写真右)は、病変があってもマンモグラフィ検査だけでは、見落とされる可能性が高くなります。このような方には、乳腺の割合に診断が左右されない乳房超音波検査を併用することをお勧めします。
対象者
40歳以上
なお、特に依頼があった場合はこの限りではありません。
注意事項
検査を受けられない方
- 妊娠中または、妊娠の可能性のある方・ペースメーカーを装着されている方・豊胸術を受けたことのある方・乳房内へのチューブ等挿入のある方は検査ができません。
- 授乳中の方はご相談下さい。
このような方は要注意
- 家族(祖母・母・姉妹)で乳がんにかかった人のいる方
- 初産年齢が30歳以上、または、出産経験のない方
- 初潮が11歳以下、閉経55歳以上の方
- 閉経後の肥満
- 長期間(10年以上)ホルモン補充療法を受けている方